お世話になっております。見習い生産技術です。今回は計画立案等作業試験(実技ペーパー)で出題された問題について解説していきたいと思います。過去の問題を引用して解説していきます。
※座標値の計算問題は以前の投稿記事を参考にして下さい。



旋盤先生。計画立案等作業試験の問題が全然分からないんです・・・
教えてもらえますか?

大丈夫!もちろん教えるよ!!分からないことは今のうちに学んでおこうね。
今日は、切削条件や切削時間の問題を解説していくよ。
旋盤加工の切削条件と切削時間を求める問題
解説する前にまずは基本となる2つの公式を確認しておきましょう。
切削速度 V (m/min): V = (Π × D × N) / 1000
(D: 加工直径 mm, N: 主軸回転数 min-¹, Π(パイ):円周率3.14)
切削時間 T (min): T = L / (f × N)(L: 切削送り長さ mm, f: 送り量 mm/rev, N: 主軸回転数 min-¹)
各問題の解答と解説

① 穴あけの切削速度
加工直径 D: 50mm
主軸回転数 N: 100min-¹
計算 V = (3.14×50×100) / 1000 = 15700 / 1000 = 15.7m/min
数値群の最も近い値は 16 です。 解答:イ
② 穴あけの切削送り長さ(移動距離)
ドリルによる穴あけでは、円錐状の刃先(ドリル先端)が完全に穴の奥(底)に達するまでの「先端の長さ」を加算する必要があります。
ドリルの先端角: 図より 118°。中心線に対する半角は 118° ÷ 2 =59°
ドリルの半径: 50 ÷ 2 = 25mm
刃先先端の長さ: 25 / tan59° = 25 / 1.66428 ≓ 15.02mm
全体の移動距離 L: 穴の深さ 50mm + 先端長 15.02mm + 先端が当たる前の安全な隙間(図の基準線から左側にあるドリル刃先を考慮:図中には 4mm の表記があります)
計算 L = 50 + 15.02 + 4 = 69.02mm 解答:ウ
③ 穴あけの切削時間
計算 T = 69.02 / (0.2 × 100) = 69.02 / 20 = 3.451min
数値群の最も近い値は 3.45 です。 解答:ウ
④ 端面の切削送り長さ
端面加工は B → C の順に行います。中心軸からの半径方向の移動距離(直径の変化の半分)を求めます。
開始点 B の直径: Φ45mm 終了点 C の直径: Φ140mm
計算 L = (140 – 45) / 2 = 95 / 2 = 47.50mm 解答:ア
⑤ 端面の切削時間
計算 T = 47.50 / (0.2 × 300) = 47.50 / 60 ≓ 0.7916min
数値群の最も近い値は 0.79 です。 解答:イ
⑥ テーパの切削送り長さ
テーパ加工は C → D の順に行います。斜めに移動するため、三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使って斜辺の長さを求めます。
軸方向(横方向)の移動距離: 図より 80mm
半径方向(縦方向)の移動距離: (200 – 140) / 2 = 30mm
計算 L = √80² + 30² = √6400 + 900 = √7300 ≓ 85.44mm
解答:ア
⑦ テーパの切削時間
計算 T = 85.44 / (0.2 × 200) = 85.44 / 40 = 2.136min
数値群の最も近い値は 2.14 です。 解答:ウ
⑧ 外径加工の主軸回転数
外径加工の切削速度の公式 V = (π × D × N) / 1000 から N を逆算します。
加工直径 D: Φ200mm
切削速度 V: 130m/min
計算 N = (1000 × V) / (π × D) 主軸回転数を求める公式
N = (1000 × 130) / (3.14 × 200) = 130000 / 628 ≓ 207.0min-¹
数値群の最も近い値は 207 です。 解答:イ
⑨ 外径加工の切削時間
計算 T = 50 / (0.2 × 207) = 50 / 41.4 ≓ 1.207min
数値群の最も近い値は 1.21 です。 解答:イ
⑩ 切削時間合計
すべての工程(穴あけ + 端面 + テーパ + 外径)の切削時間を足し合わせます。
計算 合計時間 = 3.45 + 0.79 + 2.14 + 1.21 = 7.59min
解答:ウ
正答まとめ
| 問題番号 | 正答記号 | 計算値の目安 |
| ( ① ) | イ | 15.7 |
| ( ② ) | ウ | 69.02 |
| ( ③ ) | ウ | 3.45 |
| ( ④ ) | ア | 47.50 |
| ( ⑤ ) | イ | 0.79 |
| ( ⑥ ) | ア | 85.44 |
| ( ⑦ ) | ウ | 2.14 |
| ( ⑧ ) | イ | 207 |
| ( ⑨ ) | イ | 1.21 |
| ( ⑩ ) | ウ | 7.59 |

旋盤加工計算の2大公式。旋盤の試験や実務で最も頻繁に使う基本公式です。これさえ覚えておけば大半の計算に対応できますよ。

切削速度 V(m/min):工具と材料がこすれ合うスピードです。直径が大きくなるほど、または回転数が早くなるほど速度は上がります。
切削時間 T (min):加工にかかる時間です。「全体の移動距離」を「1分間に刃物が進む距離」で割ることで求められます。

この、旋盤加工計算の2大公式を覚えればできそうです!
主軸回転数 N(min-¹)も切削速度を求める公式を展開すればできそうですし!
いかがだったでしょうか?旋盤加工計算の2大公式を覚えたら今回の問題はある程度は解けるかと思います。あとは、何回か問題を解いて慣れて行きましょう。今後も色んな情報をアップしていきますのでよろしくお願いします!

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